いまさらステロイド軟こう
アトピー性皮膚炎についてはステロイド軟こう、もしくはプロトピック軟膏と呼ばれる免疫抑制系の軟膏が使用されています。ひどい人は飲み薬のステロイドを処方されている人もいるでしょう。そしてアトピーにかかわらず現代になって増え、体外物質にも影響を受けている疾患を総称して、化学物質過敏症などと呼ぶことがあります。アトピー性皮膚炎を持つ多くの人々は、なぜなるのかという本質的原因に目を傾ける人が少なく、西洋医学の論理に従って軟膏を塗り続ける人が少なくありません。それらは実は免疫の異常ではなく免疫自体は正常に働いているくらいなのです。
ステロイド軟こうなどでその免疫を無理やり抑え込んでしまえば、あっという間にステロイド依存を誘導し、皮膚自体がステロイドなしではいられない状況に変化し耐性を獲得していくことになります。ステロイド軟膏はやプロトピック軟膏は癌の発生率を増すことが証明されています。アメリカFDAもプロトピック軟膏の発癌性に警告を加えたり、ステロイド軟膏であっても発癌性を指摘しています。ちなみに多くの人が勘違いしていますが減感作療法というのも全く意味がありません。アレルギーについていえることはその薬を飲んでもその場しのぎであり、使えば使うほど不健康になっていくということを自覚できるかどうかが重要です。
たしかにステロイド軟こうを塗ると一時的に炎症は抑えられますので、肌はきれいになります。しかし無理やり免疫を狂わせているのでほかの病気が生じるわけですが、それ以前に原因に目を向けず抑え込んでいるだけなので、ステロイド軟こうを塗らなくなると劇的に悪くなるのです。だからステロイド軟こうやステロイド剤が悪いとわかっても、すぐにやめてはなりません。いきなり薬をやめると猛烈に悪くなりますが、これがいわゆるリバウンドです。言い方を変えれば精神薬やドラッグと同じ「禁断症状」です。これらの薬をやめたいと思った場合、薬の減量の仕方だけにこだわってもまず成功しません。
ステロイドはホルモン剤であると同時に石油から作ったクスリでもあります。このような現代のクスリたちは脂溶性毒として脂肪や細胞膜や脳の中に蓄積され、長くとどまって毒性を発揮したり慢性毒性を発揮します。またホルモンに直接影響を与えるため人体のホルモン産生が狂ってきます。簡単にいうとステロイドを使っていると人体はステロイドがあるとか足りていると勘違いし、ステロイドの産生を減らしてしまいます。これはステロイドに限らないのですが、ステロイドは強力な作用があるので臓器の疲労や萎縮をもたらすのです。そうすると最初はよくなったフリをしますが、結局もっとクスリ漬けになっていくわけです。
それにとどまらずステロイドには糖尿にする作用があったり、感染症になりやすくなる作用があったり、メタボにする作用があったり、骨粗鬆症にする作用があったり、潰瘍にする作用があったり、網膜剥離にする作用があったりと、とにかくさまざまな弊害をもたらします。またよくステロイドの軟膏や吸入は少量だから大丈夫と、嘘を言っている医者たちがたくさんいます。たしかに飲み薬に比べると少量かもしれませんが、その量でもしっかり作用するからこそ薬もその量になっているわけだし、一日だけでその使用を終えているわけではないので結局臓器疲労の弊害をもたらします。ですからそのようなクスリはやめることが望ましいのです。ただし何度も言うようにステロイドなどを一気に止めるとリバウンドが出るので、減量や指導をしっかりできる方と相談の上やっていただければと思います。
アトピー性皮膚炎の事例は掲載されていないのですが、西洋薬の減量や断薬の考え方と実践例が豊富に掲載された、「断薬のススメ(KKベストセラーズ)」発売されているので、ご興味のある方はそちらをご覧になっていただくのもよいでしょう。また私が相談役を務めている「日本アレルギー専門栄養学協会」では、アトピー性皮膚炎などの根治をめざし食事や栄養の勉強と心理カウンセリングを行っています。ほかにも日本の中には、ステロイドやアレルギー薬を使わず、本質的にアトピーやアレルギーなどを治療する方がいらっしゃると思われますので、いろんな情報を集めるようにしてぜひ真の意味でクスリから卒業していただければ幸いです。
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